三鷹市でアパートやマンションを貸している方に向けたページです。賃貸管理の中身と、管理会社の選び方・変更の手順をまとめました。法律と、国土交通省が示す契約書のひな形(標準契約書)に沿って説明します。
このページのポイント
- 管理会社の仕事の中心は、建物の手入れと家賃などのお金の管理です
- 200戸以上を管理する会社は登録が必要。登録した会社は説明と報告が義務です
- 管理会社は契約の決まりに沿って変えられます。サブリースは、大家さんからは簡単にやめられません
管理会社がすること
三鷹市で持ち家に住む世帯は47.1%です(全国61.4%、東京都46.1%。令和2年国勢調査)。借りて住む世帯が、半分を超えるまちです。一方で、入居者のいない賃貸用の住宅も8,680戸あります(令和5年住宅・土地統計調査)。
建物の手入れ
点検・清掃から必要な修繕までを、一貫して行います。そのための業者との契約の取り次ぎや代理も含みます
家賃などのお金の管理
家賃・敷金・共益費などを受け取り、大家さんに渡します。建物の手入れと一緒に行う場合に限ります
※賃貸住宅管理業法 第2条の定義です。
入居者の募集(仲介)は、法律の「管理」には入りません。宅地建物取引業の免許が要る仕事です。当社は免許を持ち、募集と管理の両方をお引き受けしています。
入居者と争いになったら、管理会社は代わりに交渉できません
家賃の督促などでもめたときの交渉が、これに当たります(弁護士法第72条)。
出典:賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(e-Gov法令検索)/国土交通省「賃貸住宅管理業法 制度概要ハンドブック」/国土交通省「賃貸住宅標準管理受託契約書」(第9条関係の解説)/弁護士法(第72条)/三鷹市「令和2年国勢調査の結果」/総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(三鷹市「住生活基本計画(住宅マスタープラン)」に掲載の数値)
選ぶときに確かめること
管理する戸数が200戸以上の会社は、国の登録が必要です。200戸未満の会社は、登録するかどうかを選べます。
業務管理者を置く
事務所ごとに、資格と実務経験のある責任者を1人以上置きます
契約の前に説明する
報酬や管理のやり方を、書面を渡して説明します。契約したら、契約の書面も渡します
お金を分けて管理する
家賃や敷金を、会社自身のお金や、他の大家さんのお金と分けて管理します
定期的に報告する
1年を超えない期間ごとと、契約期間が満了したときに、報告書を渡して説明します
※主な義務です。賃貸住宅管理業法 第12条・第13条・第14条・第16条・第20条と、同法施行規則 第14条・第40条によります。
登録していない会社には、これらの義務はかかりません。登録の有無は、国土交通省の「賃貸住宅管理業者 検索」で、会社の名前から調べられます。
どの会社でも、契約の前に確かめること
- 管理の中身とやり方(何を、どのくらいの頻度で)
- 管理の報酬と、それとは別にかかる費用
- 家賃や敷金を大家さんに渡す日と方法
- 報告の中身と頻度
- 解約の申し入れの期限
出典:国土交通省 賃貸住宅管理業法ポータルサイト「管理業者の業務」/賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則(第3条・第14条・第40条)/国土交通省「賃貸住宅標準管理受託契約書」(頭書・第21条)
管理会社を変える手順
- 1契約書を読む解約の申し入れの期限と、すぐにやめる場合の費用を確かめます
- 2次の会社を決める報酬と管理のやり方を、契約の前に書面で確かめます
- 3書面で申し入れる今の会社に、決められた期限までに申し入れます
- 4引き継ぐ書類と、管理会社が保管しているお金を受け取り、滞納の状況の報告を受けます
※国の賃貸住宅標準管理受託契約書 第21条・第22条の決まりです。
切り替えのときに確かめること
- 今の契約の終わりと、次の契約の始まりをそろえる
- 新しい会社に、管理に必要な書類や情報を渡す
- 管理が変わったことを、大家さんと管理会社から入居者に知らせる
- 鍵をだれが持っているか(国の標準契約書では、鍵の管理は大家さんの役目です)
出典:国土交通省「賃貸住宅標準管理受託契約書」(第12条・第16条・第21条・第22条・第23条)
サブリースは、やめ方が違います
サブリース(一括借り上げ)は、大家さんが建物を会社に貸す仕組みです。会社はそれを、入居者に又貸しします。
管理を頼む
部屋の契約は、大家さんと入居者のものです。大家さんは、契約の決まりに沿って管理の解約を申し入れられます
サブリース
大家さんの借り手は会社です。普通の借家契約なら、更新を断るときも、契約書の決まりに沿って途中でやめるときも、正当な理由が要ります
※借地借家法 第28条によります。
正当な理由があるかは、建物を使う必要を中心に判断されます。大家さんの事情と、借りている側(会社や入居者)の事情を比べます。これまでの経過や建物の使われ方・状態、立ち退き料などの申し出も、合わせて考えられます。会社が合意すれば、話し合いでやめることはできます。
まず契約書で、普通の借家か定期借家かを確かめます。
定期借家(期間が来れば終わる契約)のとき
- 正当な理由がなくても、期間の満了で終えられます
- 期間が1年以上なら、満了の1年前から6か月前までに、会社へ知らせます
- 大家さんから途中で解約することは、原則できません
- 契約の前に、大家さんが契約書とは別の書面で更新がないことを説明していないと、普通の借家と同じ扱いになります
サブリースが終わったあとの扱いも確かめます。国のガイドラインは、大家さんが入居者の貸主の立場を引き継ぐ定めを、契約に置くよう求めています。引き継いだ大家さんは、会社が預かった敷金を返す義務も負います。入居者の更新を、正当な理由なく断ることもできません。
出典:賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(第2条第4項)/国土交通省「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」(令和5年3月31日改正)/借地借家法(第28条・第38条)
空室が埋まらないとき
空室が続くときは、募集の中身を見直します。
家賃
近所の、広さや築年数が似た部屋の募集家賃と比べます
募集の広がり
部屋の情報が、多くの不動産会社や物件サイトに届いているかを確かめます
部屋の見え方
募集の写真と、古くなった設備を見直します
入居の条件
高齢の方などを、条件で断っていないかを見直します
高齢の方などの受け入れは、三鷹市の制度が支えます
市に前もって相談した方は、家賃保証会社の保証料の半分(上限2万円)を市が助成します(住民税がかからない世帯などの条件あり)。65歳以上の一人暮らしの方には、片付けや家賃の損失を補う保険の保険料を、市が全額負担します。詳しくは三鷹市の居住支援のページをご覧ください。
出典:三鷹市 家賃債務保証会社の紹介及び初回保証料の助成/少額短期保険料の負担
よくあるご質問
管理会社を変えると、入居者との契約はどうなりますか。
管理を頼んでいるだけなら、部屋の契約は大家さんと入居者のものなので、そのまま続きます。変わるのは、管理会社の連絡先や、家賃の振込先などです。
解約するのに、お金はかかりますか。
契約書の決まりによります。国の標準契約書では、大家さんは2つのやめ方から選べます。「○か月前までに文書で申し入れる」やめ方と、「○か月分の管理報酬を払って、いつでも終える」やめ方です。月数は契約ごとに決めるので、お手元の契約書の解約の条文を確かめてください。
管理を任せる費用は、どう決まりますか。
管理の報酬と、それとは別にかかる費用を、契約で決めます。国の標準契約書では、報酬を「家賃と共益費の○%」か金額で書く形です。登録した会社は、契約の前に書面で説明します。
管理の報告は、どのくらいの頻度でもらえますか。
登録した管理会社には、1年を超えない期間ごとの報告が義務づけられています。国の標準契約書の解説では、家賃の受け取りの報告は毎月、建物・設備の状況の報告は3か月ごと、という例が挙げられています。法律の施行(令和3年6月15日)より前に結んだ契約は、報告の義務の対象外です。ただし国は、更新した後は報告すべきとしています。
サブリースから、管理を頼む形に切り替えられますか。
会社が合意すれば、話し合いで切り替えられます。大家さんが入居者の貸主の立場を引き継いだうえで、管理会社と管理の契約を結ぶ流れになります。引き継ぎの決まりは、契約書で確かめてください。
この記事は、法律と国の標準契約書をもとにした一般的な説明です。実際の扱いは、それぞれの契約書の決まりによります。
入居者との争いの交渉は、弁護士の先生(金額によっては認定を受けた司法書士の先生)の領域です。管理会社の見直しのご相談は、方針が固まっていない段階でも承っています(お問い合わせ)。
当社がお引き受けする業務と管理料は、賃貸管理のページにまとめています。
その他のテーマは不動産コラムにまとめています。