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クリニック・調剤薬局の開業用地

クリニックや調剤薬局の開業用地について、不動産会社の立場からご説明します。開業支援のコンサルティングや医療機器の導入ではなく、土地と建物そのものの話です。段取りや資金調達など、開業支援の会社が行う仕事の多くもお手伝いしています。その線引きはクリニック開業コンサルとの使い分けにまとめています。テーマごとの詳しい解説は、それぞれのページにまとめています。

まず、商圏データの調査時点を確かめます

開業地を検討するときの土台は診療圏調査のデータですが、そのデータがいつ調査されたものかで、見える景色が変わります。埼玉県東松山市で小児科の開業をお手伝いしたときは、区画整理の前に集計された資料しか出てこず、数字の上では出店に利のない土地に見えていました。

当社は、近隣の学校や保育施設に通う子どもの人数を一つずつ調べ直して市場を確認しました。結果として、その学区の小学校が市内11校で最も児童数が多いことを、市の公表資料で裏づけられています。不利に見える数字は他社も同じように見るため、競合のない状態で開業できました。

診療圏調査のデータは、いつ調べたものかでは、このときに確認した数字と出典、そしてご自身で同じ確認をするための手順をご説明しています。

商圏が良くても、建てられなければ意味がありません

商圏の見立てがついたら、次はその土地に計画している建物が建つかどうかです。用途地域、建ぺい率と容積率、接道の状況、地区計画の有無。ここは商圏とはまったく別の理屈で決まります。

意外に知られていないのですが、診療所は住居系でもっとも規制の厳しい第一種低層住居専用地域にも建てられます。「住宅地だから無理だろう」と外していた土地が、候補になり得るということです。一方で病院(20床以上)は扱いが異なり、薬局も診療所と同じではありません。

根拠となる条文、病院と診療所を分ける20床の基準、用途地域のほかに重なる制限は診療所・病院と用途地域にまとめています。設計に入ってから規模が入らないと分かる、という順番にしないために、候補地の段階で確かめておく部分です。

土地から探すか、テナントか、承継か

開業の形はいくつかあり、不動産の観点では次のように整理できます。

形 1

土地を買って建てる

設計の自由度が一番高く、動線や設備を診療内容に合わせられます。初期費用が大きく、取得から開業までの期間も長い

形 2

テナントに入る

初期費用を抑えられ、開業までが早い。建物の構造上できないことがあり、内装工事の範囲も貸主との取り決めに縛られる

形 3

承継する

患者さんと設備を引き継げます。建物の状態と権利関係(所有か賃借か、賃借なら契約を引き継げるか)の確認が要点

それぞれの初期費用や、やめるときに何が残るかを並べた比較と、開業までに関わる相手・行政への届出は、クリニック開業の相談先と届出にまとめています。

どれが良いかは診療科と資金計画によって変わります。当社は不動産の側から、それぞれの場合に何が起きるかをお伝えする立場です。医業経営そのもののご相談は、税理士の先生や開業コンサルタントと連携して進めます。

調剤薬局を併設する場合に気をつけること

クリニックの近くに調剤薬局を、と考える場合、計画の段階で効いてくる規制があります。保険薬局は、保険医療機関と一体的な構造にできません。敷地の間口、道路との接し方、駐車場の取り方によって、成立する配置と成立しない配置が分かれるため、これは薬局の話であると同時に土地の話です。

認められない形の具体、2016年10月の運用見直しで変わったところ、確認しておく先は調剤薬局の一体的構造の規制にまとめています。当社が土地の段階からお付き合いするのは、この順番を逆にしないためです。

小児科の開業から、医療モールになるまで

埼玉県東松山市で、実際にお手伝いした案件をご紹介します。

ご相談から開業まで
ご相談
小児科を建設したい、というご相談
商圏の確認
商圏データが区画整理前のものだったため、近隣の幼稚園・保育園・小学校の子どもの人数を調べて市場を確認
土地選びと建物の計画(構想3年)
土地選びから、建物の間取りや内装まで
薬局の誘致
クリニックの開業に合わせて、同じ敷地で開業いただける調剤薬局をお探し
2026年3月 オープン
小児科と調剤薬局

ご相談から開業まで、構想に3年かけています。開業のご相談で「どのくらいかかりますか」とよく聞かれますが、公的な目安があるわけではありません。当社がお手伝いしたこの案件では3年でした、というのが正直なお答えです。土地が見つかるまでの時間と、建物の計画にかける時間の両方が要ります。

そして現在、この隣地を次のクリニック開業地として販売しています。区画整理が終わったばかりで人口が増えている一方、近隣にクリニックが少ないエリアです。

東松山市高坂 メディカルビレッジ(クリニック開業用地)の詳細はこちら

所有地に医療テナントを誘致したい方へ

ここまでは開業される方に向けた内容ですが、土地をお持ちの側からのご相談も承っています。

「相続した土地の使い道を考えている」「アパートを建てるほどの規模ではない」「地域に必要とされる使われ方をしてほしい」——そうしたときに、医療テナントの誘致は選択肢のひとつになります。

開業支援の会社や医療機器メーカーは、立場上どうしても医師の側に立ちます。土地をお持ちの側と、開業される側の両方に立てるのは不動産会社です。当社は前述の東松山の案件で、実際にその両側をお手伝いしました。

ただし正直に申し上げると、どの土地でも医療テナントが成立するわけではありません。診療圏に人がいること、用途地域の条件が合うこと、駐車場が確保できることなど、前提がいくつもあります。成立しないと判断した場合は、その理由と別の選択肢をお伝えします。

よくあるご質問

三鷹市の会社ですが、他県でも相談できますか。

できます。ご紹介した小児科と調剤薬局の案件は埼玉県東松山市で、現在販売中のクリニック開業用地も同じ東松山市です。取引実例には宮崎県・長野県・群馬県など遠方の物件もあります。

まだ開業すると決めていない段階でも相談できますか。

構いません。むしろ土地の制約は早く分かるほど選択肢が広がりますので、構想の段階でご相談いただくほうがお役に立てます。ご相談の時点で費用はいただきません。

建物の設計や内装まで相談できますか。

当社は設計事務所ではありませんので、設計そのものは設計事務所が行います。ただし東松山の案件では、土地選びから建物の間取りや内装の検討までご一緒しました。不動産の条件が設計に与える制約をお伝えしながら進める、という関わり方です。

所有している土地にクリニックを誘致できますか。

土地の条件によります。診療圏、用途地域、面積、接道、駐車場の確保などを確認したうえで、成立する見込みがあるかをお伝えします。難しいと判断した場合は、その理由と他の活用方法をご説明します。

開業までどのくらいの期間がかかりますか。

公的な目安はありません。当社がお手伝いした小児科の案件では、ご相談から開業まで構想に3年かかりました。土地から探す場合は、土地が見つかるまでの期間と建物の計画期間の両方を見込む必要があります。テナントに入る場合は短くなります。

医療以外の事業用不動産についても承っています。売却をお考えの場合は不動産査定のご案内、買取をご検討の場合は不動産買取のページをご覧ください。

その他のテーマは不動産コラムにまとめています。

CONTACT

まずは状況をお聞かせください

ご相談内容がまとまっていない段階でも構いません。
状況をうかがい、必要な選択肢を一緒に整理します。

お電話でのご相談も受け付けています(受付時間 10:00〜19:00)

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