変動金利の住宅ローンには、金利が上がっても返済額をすぐには変えない仕組みがあります。それが「5年ルール」と「125%ルール」です。金利が上がると返済の中身がどう変わるかを、計算例で示します。
このページのポイント
- 金利が変わっても、返済額は5年間そのまま。変わるのは利息と元金の内訳です
- 見直し後の返済額は前の1.25倍までに抑えられます
- 利息が返済額を超えると未払利息(払いきれずに残る利息)に。最後に残れば原則一括で返します
1. 金利は上がり始めています
日本銀行は2024年3月にマイナス金利を終え、政策金利(日銀が決める短期の金利の目標)を段階的に上げています。
2024年3月
0〜0.1%(マイナス金利を終了)
2024年7月
0.25%
2025年1月
0.5%
2025年12月
0.75%
2026年6月
1.0%
2026年9月
1.25%
※日銀が決める短期の金利の目標です。住宅ローンの金利そのものではありません。
出典:日本銀行「金融市場調節方針に関する公表文」(2024年3月19日・7月31日、2025年1月24日・12月19日、2026年6月16日・9月18日)
2. 5年ルールと125%ルール
元利均等返済(毎月の返済額が同じ返し方)の変動金利に付く、返済額の決まりです。
5年ルール
金利は年2回などで見直されますが、返済額は5年ごとにしか変わりません
125%ルール
5年ごとの見直しでも、新しい返済額は前の1.25倍までです
出典:三菱UFJ銀行「住宅ローンの5年ルール・125%ルールとは?」(2026年10月1日現在)/みずほ銀行「変動金利方式の仕組み」
ルールのない銀行もあります
ソニー銀行は、2つのルールを導入していないと公表しています。元金均等返済も、三菱UFJ銀行や楽天銀行ではルールの対象外です。
出典:ソニー銀行「住宅ローン5年ルール125%ルール」(ルールなし)/楽天銀行「5年ルール、125%ルール」(ルールあり。元金均等返済は対象外)
3. 金利が上がると、内訳はこう変わる
3,000万円を35年で借りた例です。金利が上がっても、5年目までは返済額が同じです。その分、元金の減りが遅くなります。
※仮定:借入3,000万円・35年・元利均等・ボーナス払いなし。当初の金利は年0.6%。2年目の初めに上がり、その後は一定。各段の1か月目の内訳です。
本来の返済額
月132,881円
元金を残りの期間で返すのに必要な額(たまった未払利息は別)
125%ルールの上限
月99,011円
足りない分は後ろへ回り、最終回に残れば原則一括で返します
4. 今のうちに確かめること
手元の契約書と返済予定表で確かめます
- 5年ルール・125%ルールが付いているか
- 返済予定表で、利息と元金の内訳はどうか
- 金利が1%上がったときの返済額
- 繰上げ返済や、固定金利への切り替えの条件
返済期間の長さも、金利上昇の影響を左右します。40年の住宅ローンは組んでいい?もご覧ください。
よくあるご質問
金利が上がったら、繰上げ返済をした方がいいですか。
一概には言えません。元金が減れば、その後の利息も減ります。一方で手元の資金も減るので、教育費などの予定と併せて考えます。
125%ルールがあれば、返済額は1.25倍で止まりますか。
止まるのは1回の見直しごとです。5年後の見直しでまた1.25倍まで上がることがあります。
変動金利から固定金利に変えられますか。
途中で固定金利に変えられる銀行もあります。条件や手数料は銀行ごとに違うので、契約書か銀行でご確認ください。
このページは、日本銀行と各銀行の公表資料(2026年10月時点)に基づく一般的な説明です。計算例は仮定に基づく試算で、実際の返済額は銀行の返済予定表でご確認ください。
住宅ローンの返済と住まいのご相談は、方針が決まる前でも承ります
ライフプラン(資金計画)を一緒に作れます(お問い合わせ)。
その他のテーマは不動産コラムにまとめています。