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遺産分割での家の値段の決め方|時価・路線価・査定のどれを使うか

公開日

実家の居間で、きょうだいが査定の書類と税の通知の封筒を並べ、どの値段を使うか首をかしげている様子の絵

家を1人が継ぎ、ほかの兄弟にお金を払う。そのときよく出るのが「家をいくらと見るか」という話です。家には値段がいくつもあり、どれを使うかで取り分が変わります。この記事では、値段の種類と、決め方の考え方を説明します。

このページのポイント

  • 遺産を分けるときの家の値段に、決まった1つの答えはありません。
  • 相続人全員が納得すれば、どの値段を使ってもかまいません。
  • 相続税の申告では、分け方とは別に「相続税の評価額」を使います。

1. 家にはいくつも値段がある

1軒の家の値段として、時価・相続税の評価額・固定資産税の評価額の3つを棒の高さで比べた図の絵

家や土地の値段には、主に次のものがあります。

値段何のための値段か特徴
時価(売れる値段)実際に売り買いする値段不動産会社の査定で目安が分かる
相続税の評価額相続税を計算するため土地は路線価などで計算する
固定資産税の評価額固定資産税を計算するため毎年の納税通知書で分かる
鑑定評価不動産鑑定士の先生が出す値段費用がかかるが、根拠が細かい

路線価とは、道路ごとに国税局が決めた土地の1㎡あたりの値段です。国税庁の説明では、土地は路線価に奥行きなどの補正をかけて計算します。路線価がない地域では、別の計算(倍率方式)を使います。建物は、固定資産税の評価額をもとに計算します。一般に、相続税の評価額は売れる値段より低く出ることが多いです。

2. 当社の考え ― 値段の決め方に決まりはない

当社では、家の値段の決め方に決まりはない、と考えています。相続税の評価額で分けても、実際の売り値で分けてもかまいません。相続人全員が納得すれば、どの値段を使ってもよいのです。

どちらが向くかは、家以外の財産によっても変わります。預金が多ければ、家を低めに見ても全体の調整がしやすくなります。家しかない場合は、値段の差がそのまま取り分の差になります。最後は兄弟の関係次第です。みんなが納得できる方を選んでください。

3. 値段で取り分がどう変わるか

単純な例で考えます。相続人は兄と妹の2人で、遺産は家だけとします。兄が家を継ぎ、妹に半分をお金で払う場合です。

使う値段家の値段兄が妹に払う額
相続税の評価額2,400万円1,200万円
売れる値段3,000万円1,500万円

(数字は説明用の例です。)低い値段を使うと、家を継ぐ兄が有利になります。高い値段を使うと、お金を受け取る妹が有利になります。話し合いの材料には、不動産会社の査定を使う方法があります。査定の受け方は「三鷹市の不動産査定」をご覧ください。

4. 相続税の申告と、もめたとき

分け方の話し合いでどの値段を使っても、相続税の申告は別です。申告では、決められた計算で出した「相続税の評価額」を使います。代償金を時価で決めた場合は、申告の計算が変わることがあります。国税庁の説明(No.4173)にあります。計算は税理士の先生の領域です。

話し合いがまとまらず、家庭裁判所の調停になることもあります。裁判所の説明では、調停では遺産の鑑定をすることもあります。その場合は、実際の値段に近い評価が使われることがあります。調停の進め方は、弁護士の先生の領域です。

よくあるご質問

固定資産税の評価額で分けてもいいですか。

全員が納得すれば使えます。ただ、売れる値段とは差があることが多いです。差を知ったうえで選ぶと、後で不満が出にくくなります。

査定は何社に頼めばいいですか。

1社だと、高いか安いか判断しにくいです。複数の会社の査定を並べると、話し合いの材料になります。

兄弟それぞれが別の会社の査定を持ってきました。

間をとって決める方法もあります。それでも決まらなければ、不動産鑑定士の先生に評価を頼む方法があります。

出典:国税庁 タックスアンサー No.4604 路線価方式による宅地の評価/国税庁 財産評価基本通達 第3章 家屋及び家屋の上に存する権利(89 家屋の評価)/国税庁 タックスアンサー No.4173 代償分割が行われた場合の相続税の課税価格の計算/裁判所 遺産分割調停

評価のしかたや税の決まりは、変わることがあります。この記事は2026年11月時点の国税庁・裁判所の説明をもとにしています。実際に進めるときは、最新の情報で確かめてください。

具体的な相続税の評価額の計算は、税理士の先生にご確認ください。

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