住宅ローンが残っていても、家は売れます。大切なのは、売値で残債(ローンの残り)と諸費用をまかなえるかです。比べ方と、足りないときの方法を図で整理します。
このページのポイント
- 引き渡しの日に買主の代金でローンを返し、抵当権(銀行の担保の権利)を外します
- 売り出す前に「売値−諸費用−残債」がプラスかを確かめます
- 足りなければ、現金で補うか、借り直します。住宅ローン以外のローンは、金利がかなり高くなります
1. ローンが残っていても売れる仕組み
ローンは、売る前に返し終えておく必要はありません。引き渡しの日(決済日)に、受け取った代金で返します。
- 1残債を確かめる返済予定表や銀行への問い合わせで
- 2売り出す・契約する買主と売買契約を結ぶ
- 3一括返済を申し込む引き渡しの日に合わせて銀行へ
- 4引き渡しの日代金で返済し、抵当権を抹消
抵当権は、返しても自動では消えません
抵当権(ローンの担保として銀行が付ける権利)は、抹消の登記が必要です。売却では、名義を移す登記と同じ日に行います。
出典:全国銀行協会「完済したら抵当権の登記抹消をお早めに!」
2. 売値と残債の比べ方
売値から諸費用と残債を引きます。プラスなら手元に残り、マイナスなら差額の用意が必要です。
※仲介手数料は上限で計算(売値3,500万円で122.1万円、3,000万円で105.6万円)。その他の諸費用は仮に30万円。売却益にかかる税金は含みません。
主な諸費用
- 仲介手数料。上限は売値×3%+6万円+消費税(売値400万円超。800万円以下は特例あり)
- 抵当権を抹消する登記の費用
- 売買契約書の印紙代、一括返済の手数料など
出典:国土交通省「不動産業による空き家対策推進プログラム」(令和6年6月21日・媒介報酬の上限の図)
売値の見込みは、不動産査定で確かめられます。
3. 売値が届かないとき
当社の考え:売り出す前に、差額を確かめます
売値が「残債+諸費用」を下回れば、その分を何かで埋めることになります。足りないと分かってから慌てないよう、最初に計算します。
現金で補う
預貯金で差額を払います。一番簡単です
住み替えローン
新居のローンに差額を上乗せします。審査は厳しめです
別のローンを組む
住宅ローンではないため、金利がかなり高くなります
※住み替えローンは借入額が大きくなり、金利の優遇がないことが多いとされます(みずほ銀行の解説より)。
出典:みずほ銀行「住宅ローンの返済中に住み替えは可能?基礎知識や利用の流れ」
どれも難しいときは、まず銀行に相談
返済を続けられない場合は、銀行の同意を得て売る「任意売却」という方法もあります。
売る順番と買う順番は住みながら家を売るにまとめています。
よくあるご質問
残債がいくらか、どこで分かりますか。
銀行の返済予定表で分かります。引き渡しの日に返す正確な額は、銀行に確かめます。
売れるまで、ローンの返済は続けますか。
続けます。引き渡しの日に一括で返すまでは、毎月の返済をそのまま続けます。
売って利益が出たら、税金はかかりますか。
売却益には税金がかかります。住んでいた家なら、最高3,000万円の特別控除が使える場合があります(国税庁 No.3302)。個別の税額は、税理士の先生にご確認ください。
このページは、全国銀行協会・国土交通省・金融機関などの公表資料(2026年10月時点)に基づく一般的な説明です。ローンの返済方法や手数料は、借りている銀行にご確認ください。
ローンが残る家の売却のご相談は、売るか決める前でも承ります
売値の見込みと残債を並べて、差額を一緒に確かめます(お問い合わせ)。
その他のテーマは不動産コラムにまとめています。