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実家の土地を相続したけれど、どこまでが自分の土地か分からない。境界の目印が見当たらない、という声はよく聞きます。境界があいまいなままだと、売るときや国に引き取ってもらうときに困ります。この記事では、境界の調べ方と、話がまとまらないときの制度を説明します。
このページのポイント
- まず、法務局の図面、現地の目印、親の書類の3つを確かめます。
- 測量は土地家屋調査士の先生に頼み、当社は確定測量を基本におすすめしています。
- 隣の人と話がまとまらないときは、法務局の「筆界特定制度」が使えます。
1. まず3つを確かめる

1. 法務局の図面
法務局には、土地の区画を示す地図があります(不動産登記法14条)。地図がない所には、それに代わる図面が置かれています。古い図面は「公図」と呼ばれ、形はおおまかなことが多いです。測量をして登記した土地なら「地積測量図」があることもあります。地積測量図は、土地の形と長さを測った図面です。どれも法務局で取れます。
2. 現地の目印
土地の角に、コンクリートや金属の杭・プレートが入っていることがあります。これを「境界標」と言います。塀や草で隠れていることも多いので、よく探してください。
3. 親の書類
親が土地を買ったときの契約書に、測量図が付いていることがあります。隣の人と境界を確かめた書面が残っていることもあります。相続で書類を整理するときに、捨てないよう注意してください。
2. 測量と境界の確認を頼む
3つで分からないときは、測量を頼みます。頼む相手は、土地家屋調査士の先生です。土地家屋調査士は、土地の測量と、境界に関わる登記の仕事をする士業です。
隣の人と立ち会って境界を確かめ、図面にする方法があります。隣の全員と確かめた測量を、一般に「確定測量」と呼びます。時間と費用がかかり、隣の人の協力も要ります。
当社では、基本として確定測量をおすすめしています。ただ、時間と費用がかかるので、必須にはしていません。測量をしないときも、分かっている境界は買主に説明しておくことが大切です。そのときは、現地で境界を示し、買主の了解を得て進めます。売るときの測量の考え方は、「三鷹市の確定測量・境界確定」をご覧ください。
3. 話がまとまらないときは筆界特定制度
隣の人と意見が合わないときは、法務局の「筆界特定制度」があります。筆界とは、土地が登記されたときに決まった境のことです。法務局の担当官が、外部の人の意見を聞いて、筆界の位置を示します。裁判よりも早く、費用も少なくて済むとされています。
東京法務局の案内では、次のとおりです。
- 隣の人が協力しなくても、手続きは進みます
- 期間の目安は9か月です
- 測量費用は申請した人が負担し、おおむね50万〜80万円程度が多いです
- 申請の手数料は、土地の値段で決まります
相続した人も申請できます(不動産登記法123条・131条)。
ただし、筆界特定は所有権の範囲を決めるものではありません。結果に納得できないときは、裁判で争うこともできます。裁判は弁護士の先生の領域です。
よくあるご質問
境界が分からなくても、相続登記はできますか。
相続登記は、名義を変える手続きです。境界が分からなくても、手続きは進められます。登記は司法書士の先生の領域です。
境界が分からない土地は売れますか。
売ることはできます。分かっている境界は、買主に説明しておくことが大切です。当社が測量をどう考えるかは、上の見出し「測量と境界の確認を頼む」に書きました。
国に引き取ってもらう制度は使えますか。
境界がはっきりしない土地は、申請の段階で受け付けてもらえません。くわしくは「国庫帰属制度が使えない土地とは|建物がある・境界が不明など」をご覧ください。
出典:法務省「筆界特定制度」/東京法務局「筆界特定制度 Q&A」/e-Gov法令検索 不動産登記法(第14条・第123条・第131条)
境界の扱いは、土地の状態や隣の人との関係で大きく変わります。この記事は2026年11月時点の法務省・東京法務局の案内をもとにしています。費用や期間は目安なので、実際の見積もりで確かめてください。
具体的な測量と境界の確認は、土地家屋調査士の先生にご確認ください。
相続の手続き全体のご相談は、まとめる相続でも受け付けています。
その他のテーマは不動産コラムにまとめています。
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