不動産会社でよく聞かれる「未公開物件ありますか?」。未公開物件には2種類あり、特別にお得な物件というわけではありません。その仕組みと、買う前に本当に大切なことをまとめました。
このページのポイント
- 未公開物件は「公開前の準備期間の物件」と「公開する気のない物件」の2種類です
- 手数料を売主と買主の両方から受け取るため、わざと広げない会社もあります
- 大切なのは未公開かどうかより、買う準備ができているかです
1. 「公開していない」とは
不動産会社だけが見られる物件情報のサイトがあります。国土交通大臣が指定した団体が運営する「レインズ」です。ここに載せていない物件が、いわゆる未公開物件です。
公開
レインズに載せる
他の不動産会社も、自社のお客様に紹介できます
未公開
レインズに載せない
他の不動産会社は、物件があること自体を知りません
※専任媒介・専属専任媒介(1社だけに売却を頼む契約)では、レインズへの登録が法律の義務です。期限は専任媒介が7日以内、専属専任媒介が5日以内です(休業日を除く)。
出典:宅地建物取引業法(34条の2)・同法施行規則(15条の10)
2. 未公開物件は2種類ある
① 公開前の準備期間の物件
資料の準備で、すぐには載せられない物件です。もうすぐ公開されます
② 公開する気のない物件
載せていても他社への紹介を断るなど、手数料を多く得るために広げない物件です。要注意です

① 準備期間の物件
売却を頼まれてから公開まで、当社の経験では約1週間かかります。この間に営業担当は、知り合いの不動産会社に「このエリアで探している人いない?」と声をかけます。これも未公開物件の一つです。
② 公開する気のない物件
両手
売主も買主も自社のお客様
売主と買主の両方から手数料を受け取れます
片手
買主は他の会社が連れてくる
受け取れるのは売主からの手数料だけです
※両手取引そのものは違法ではありません。問題は、両手のために他社への紹介を断ることです。
両手を狙って、売主の意向に反して他社への紹介を断ることを「囲い込み」と言います。当社では「利益オバケ」と呼んでいます。売主は買い手が限られ、売れるまで時間がかかり、損をします。
国も対策を始めています
2025年1月から、専任媒介・専属専任媒介の物件は、レインズに取引の状況を登録する義務ができました。状況は「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」の3つです。うその状況を登録して紹介を断ることは、囲い込みにあたります。
出典:国土交通省「レインズの機能強化について」(令和6年12月24日)
当社の考え:利益オバケの物件には近づかない
囲い込まれた物件は、売主のために動いていない会社が扱っています。買う側にとっても、安心できる取引になりにくいと考えています。
手数料の上限は仲介手数料の上限にまとめています。
3. 未公開物件は本当に魅力的?
当社の考え:そんなことはありません
良い物件は、公開されている物件の中にもたくさんあります。「未公開だから良い物件」ではありません。
当社の考え:悩んだら、まず買えません
当社の経験では、公開・未公開に関わらず、良い物件ほど早く売れます。迷っている間に、他の人が決めてしまいます。
4. 大切なのは、買う準備
せっかく良い物件を紹介されても、「親に相談します」で止まると間に合いません。決めきれないことが続くと、すぐ決められる人に先に声がかかるようになります。
- 1使えるお金を知る土地にいくら・建物にいくら
- 2家族と話しておく援助や同意を、先に確かめる
- 3条件を決める場所・広さ・譲れない点
- 4物件を見に行く良ければその場で決められる

当社では、土地を見に行く前に資金計画をお作りします
使えるお金が分からないと、不安で決められません。当社が、家計に合った予算をご一緒に考えます。
返済期間の考え方は40年の住宅ローンは組んでいい?にまとめています。
よくあるご質問
未公開物件を紹介してもらうには、どうすればいいですか。
希望の条件と予算を、具体的に伝えておくことです。準備期間の物件は、すぐに決められる人に先に声がかかります。
レインズやネットに出ていない物件は、全部「囲い込み」ですか。
いいえ。準備期間の物件や、売主の希望で広告を控えている物件もあります。広告を出さないことと、他社への紹介を断ることは別です。
売主として、囲い込みを防ぐ方法はありますか。
専任媒介・専属専任媒介なら、レインズの登録証明書を受け取れます。証明書の2次元コードから「売主専用画面」に入り、今の状況を確かめられます(確認用のIDとパスワードが必要)。
このページは、宅地建物取引業法と国土交通省の資料に基づく一般的な説明です(2026年10月時点)。
物件探しの前の資金計画から、ご相談を承ります
まだ探し始めていない段階でも構いません(お問い合わせ)。
その他のテーマは不動産コラムにまとめています。