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親が持っていたアパートを、相続することになった。入居者がいて、家賃も毎月入ってきます。まず誰に、何を連絡すればよいのでしょうか。この記事では、連絡先ごとに伝えることをまとめます。
このページのポイント
- 相続人は、貸す側の立場をそのまま受け継ぎます。入居者は住み続けます。
- 管理会社との契約は、親が亡くなると終わることがあります。まず確かめます。
- 入居者への通知は、管理会社から出してもらい、大家は表に出ないのが理想です。
1. 相続しても、入居者との契約は続く
相続人は、親が持っていた権利と義務をそのまま受け継ぎます(民法第896条)。アパートの貸す側の立場も、同じです。入居者との契約は続き、入居者は住み続けられます。入居者から預かっている敷金を、退去のときに返す務めも受け継ぎます。
2. 連絡先の一覧

| 連絡先 | 伝えること |
|---|---|
| 管理会社 | 亡くなったこと、相続人の代表者、今後の管理の続け方 |
| 入居者 | 持ち主が変わったこと、家賃の新しい振込先 |
| 家賃の保証会社 | 貸す側が変わったこと(手続きは契約書で確かめる) |
| 火災保険の会社 | 契約者が亡くなったこと、名義の変更 |
| 借入のある銀行 | 亡くなったこと(アパートのローンがある場合) |
3. 管理会社への連絡
当社では、相続したアパートは管理会社に頼むのがよいと考えています。自分で見られる方は、それでもかまいません。ただ、契約書の作成なども含めると、普通は対応しきれないためです。
親が管理会社に頼んでいた場合は、まず契約書を確かめます。管理の委託は、法律上「委任」に近い契約とされることが多いです。委任は、頼んだ人が亡くなると終わるのが原則です(民法第653条・第656条)。契約書に、亡くなったときの決まりがあるかを見てください。続けるなら、相続人の名前で契約を結び直します。
親が自分で管理していた場合は、この機会に管理会社を探す方法もあります。管理会社の選び方・変え方は、「三鷹市の賃貸管理と、管理会社の変え方」をご覧ください。
4. 入居者への連絡
入居者には、持ち主が変わったことと、家賃の振込先を知らせます。当社では、この通知は管理会社から出してもらうのが理想と考えています。大家は、表に出ないほうがよいということです。大家が直接やりとりすると、修理や苦情の窓口が大家になりがちです。窓口を管理会社に一本化すると、相続人の負担が軽くなります。
振込先を変えるまでの家賃の扱いは、「相続したアパートの家賃は誰のものか ― 亡くなった後の家賃」をご覧ください。
5. 保証会社と保険への連絡
入居者が家賃の保証会社を使っている場合があります。保証会社とは、入居者が家賃を払わないとき、代わりに払う会社です。貸す側が変わると、保証会社にも届け出が要ることがあります。手続きは会社ごとに違うので、保証の契約書で確かめてください。管理会社がいれば、まとめて頼めることが多いです。
建物の火災保険も、契約者の名義を変える手続きが要ります。保険会社か代理店に連絡してください。
よくあるご質問
名義の書き換えが終わる前に、連絡していいですか。
連絡は、早いほうがよいです。家賃の振込先が止まると、入居者も困ります。相続登記は、「相続登記の義務化|2027年3月31日の期限と、しないときの過料」をご覧ください。
相続人が何人もいます。誰が連絡しますか。
代表者を1人決めて、窓口にするのがおすすめです。誰がアパートを受け継ぐかは、相続人の話し合いで決めます。
入居者から敷金を返してと言われたら。
敷金を返す務めは、相続人が受け継ぎます。親が預かった額は、契約書や管理会社の記録で確かめます。
アパートを売ることも考えています。
入居者がいるまま売る方法があります。くわしくは「相続した賃貸アパート|入居者がいるまま売るか、持ち続けるか」をご覧ください。
出典:民法(e-Gov法令検索)第653条・第656条・第896条
契約の扱いは、それぞれの契約書の内容で変わります。この記事は2026年11月時点の法律をもとにしています。入居者ともめた場合の具体的な対応は、弁護士の先生にご確認ください。相続の手続き全体のご相談は、まとめる相続でも受け付けています。その他のテーマは不動産コラム(「不動産コラム」)にまとめています。
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