ランドスケープ ロゴ 株式会社ランドスケープLANDSCAPE 0422-24-7341
PAGE

空き家を解体する前にやること|滅失登記・ライフライン・近所

公開日

解体を待つ古い空き家の前で、持ち主の男性とヘルメットをかぶった作業着の担当者が、書類を見ながら打ち合わせている場面。

空き家を壊すと決めたら、業者に頼めば終わり、ではありません。電気やガスの撤去、役所への届け出、近所へのあいさつ、壊した後の登記があります。抜けると、工事が始められない、税がかかり続ける、といったことが起きます。

このページでは、解体の前から後までのやることを、時期ごとに説明します。

このページのポイント

  • 解体の前に、家財の片付け、電気・ガスの撤去の申し込み、近所へのあいさつを済ませます。
  • 床面積80㎡以上の解体は、工事の7日前までに届け出が要ります。アスベストの調査は広さに関係なく必要です。
  • 壊したら1か月以内に「建物の滅失登記」(建物がなくなったことを法務局の記録に載せる手続き)を申請します。

1. 時期ごとのやること表

解体の2か月前から、壊した後の登記まで続きます

2か月前まで

見積もり・補助金の確認・家財の片付け

1か月前

電気・ガスの撤去の申し込み・回線の解約

3週間前〜工事の直前

アスベストの調査・届け出(7日前まで)・近所へのあいさつ(1〜2週間前)

工事中

近所からの連絡に対応・ときどき現地へ

終わってから1か月以内

建物の滅失登記

時期やること誰がやるか
2か月前まで解体業者の見積もりを2〜3社から取る。補助金の有無を市区町村に確かめる自分
2か月前まで家財・貴重品・思い出の品を片付ける自分(片付け業者に頼むことも)
1か月前電気・ガスの撤去を申し込む。電話・ネット回線を解約する自分(業者が案内してくれることも)
1か月前水道を残すか、業者と決める(工事でほこりを抑えるのに使うことがある)自分と業者
3週間〜前アスベスト(石綿)の事前調査と、結果の報告解体業者
工事の7日前まで建設リサイクル法の届け出(床面積80㎡以上)発注する人(自分)。業者が代わりに出すことが多い
1〜2週間前近所へのあいさつ。工事の期間・時間・連絡先を伝える業者と自分
工事中近所からの連絡に対応。ときどき現地を見る業者と自分
終わった日業者から「取り壊しの証明書」と、業者の印鑑証明書などを受け取る自分
終わってから1か月以内建物の滅失登記を法務局に申請する自分(土地家屋調査士の先生に頼むことも)
年内登記していない建物なら、市区町村(23区は都税事務所)に「家屋滅失の届け」自分

ここからは、抜けやすい所を説明します。

2. 家財の片付けと、最後の確認

解体業者は、家財が残っていても引き受けることがあります。ただ、家財の処分は別料金になることが多く、まとめて頼むと高くなる場合があります。

先に自分や片付けの業者で減らしておくと、解体の見積もりが下がることがあります。

進め方は実家じまいとは、費用は実家じまいの費用で説明しています。

壊す前に、必ず確かめる物

  • 権利証(登記済証)や、土地の測量図・境界の書類
  • 仏壇・位牌・写真など、親族で相談が要る物
  • 金庫、通帳、印鑑

3. 電気・ガス・水道

電気・ガスは「止める」ではなく「撤去」です

よくある思い違い

止めれば工事できる

契約を止めるだけでは足りません

実際

引き込みの線や管を外す「撤去」が要る

撤去が終わらないと、解体の工事を始められません

1か月前には連絡を

撤去は、申し込んでから日にちがかかることもあります。1か月前には連絡してください。

水道は、工事でほこりを抑えるのに使うことがあります。止める時期は解体業者と決めます。

詳しくは空き家の水道・電気・ガスは止める?残す?で説明しています。

4. 役所への届け出(主に業者が行うもの)

建設リサイクル法の届け出

床面積80㎡以上の解体。工事を始める7日前まで

アスベスト(石綿)の事前調査

広さに関係なく必要。資格を持つ人が調べる

自治体ごとの決まり

看板を立てる、近所に説明する、など

建設リサイクル法の届け出

床面積が80㎡以上の建物を壊すときは、工事を始める7日前までに届け出る決まりです。届け出の義務があるのは、工事を頼む人(発注者)です。

見積もりの時に確かめる

実際は業者が代わりに用意することが多いです。「届け出は誰がいつ出すか」を、見積もりの時に確かめてください。

アスベスト(石綿)の事前調査

解体の工事では、広さに関係なく、アスベストが使われているかの事前調査が必要です。令和5年10月以降に始める工事では、決められた資格を持つ人が調査します。

床面積80㎡以上の解体は、調査の結果を国の電子システムで報告します。調査の費用が見積もりに入っているかも確かめてください。

自治体ごとの決まり

区や市によっては、工事の前に看板を立てる、近所に説明する、といった決まりがあります。物件のある市区町村の決まりを、業者に確かめてもらってください。

5. 近所へのあいさつ

解体の工事は、音・ゆれ・ほこりが出ます。あいさつをしておくと、工事中の行き違いが少なくなります。

いつ工事の1〜2週間前
どこまで両隣、向かい、裏の家。道が狭いなら、工事の車が通る道沿いも
伝えること工事の期間、作業の時間(何時から何時まで)、休みの日、業者と自分の連絡先
だれが業者があいさつ回りをすることが多い。持ち主も顔を出すと話がしやすくなる

境界のブロック塀は、壊す前に話し合う

隣の家との境界のブロック塀を壊すかどうかは、壊す前に必ず話し合ってください。境界の塀は、どちらの物か分からないこともあります。

6. 壊した後:建物の滅失登記

書類を抱えた男性が、滅失登記の手続きのために法務局の建物へ向かって歩いている場面。

1か月以内

壊した日から、滅失登記を申請する期限

10万円以下

正当な理由なく怠ったときの過料

建物を壊したら、持ち主(登記の名義人)は、壊した日から1か月以内に「建物の滅失登記」を申請する決まりです(不動産登記法57条)。滅失登記は、建物がなくなったことを法務局の記録に載せる手続きです。申請先は市役所ではなく、物件のある場所を受け持つ法務局です。郵送やオンラインでも申請できます。

正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料(行政のペナルティとしてのお金)の対象になります。

壊す建物がそもそも登記されていないかもしれないときは、未登記の建物を相続したときで確かめ方を説明しています。

主な必要書類

  • 解体業者が出す「取り壊しの証明書(建物滅失証明書)」
  • 解体業者の印鑑証明書(法人なら、代表者の資格証明書も。会社の番号を書けば省けることがある)
  • 名義が亡くなった方のままなら、亡くなったことと、相続人であることが分かる戸籍など

ケーススタディ:Eさんの解体の日程

人物・日付は説明のための仮の例です。Eさんは、亡くなった父の名義のままの家(木造2階建て、床面積約95㎡)を壊すことにしました。

日付したこと
9月1日解体業者3社に見積もりを頼んだ
9月20日1社に決めた。届け出とアスベストの調査は業者が行うと書面で確かめた
10月1日電気・ガスの撤去と、ネット回線の解約を申し込んだ
10月中家財を片付け、権利証や測量図を持ち帰った
11月1日業者と一緒に近所へあいさつ
11月10日〜12月5日工事。12月5日に取り壊しの証明書を受け取った
12月20日土地家屋調査士の先生に頼んで、滅失登記を申請した

Eさんが気をつけたのは「年内に登記を終えること」

建物の税は1月1日の状態で決まります。建物がなくなったことが役所に伝わっていないと、翌年度も建物に税がかかったままになることがあるためです(扱いは市区町村で違うので、物件のある役所に確かめてください)。

逆に、土地は1月1日に更地なので、翌年から家がある土地の特例が外れます。

売る予定がある場合は、壊す時期を売る時期と合わせて考えてください(相続した家は「壊して売る」か「そのまま売る」か)。

売らずに、駐車場などで使う場合の考え方は、空き家を駐車場・更地で活用するで説明しています。

なお、名義が亡くなった方のままでも、相続人の1人から滅失登記を申請できます。土地の名義を変える相続登記は、司法書士の先生に相談してください。

相続税や名義変更も、まとめて相談したい方へ

当社は、税理士・司法書士と組んだ相続の相談窓口まとめる相続を運営しています。士業の手配や日程の調整も、窓口一つで進められます。

よくあるご質問

Q. 滅失登記は自分でもできますか?

自分で法務局に申請することもできます。書類の書き方は、法務局の窓口や、法務局のホームページの記載例で確かめられます。不安なときは、土地家屋調査士の先生に頼めます。

Q. 登記されていない古い家を壊しました。何をすればいいですか?

法務局の登記はありませんが、市区町村(23区は都税事務所)に家屋がなくなったことを届け出てください。届けがないと、翌年も税がかかり続けることがあります。

Q. 解体の前に、土地の境界は確かめたほうがいいですか?

売る予定があるなら、確かめておくと安心です。塀や目印が工事でなくなると、境界が分かりにくくなることがあります。境界の目印(境界標)を壊さないよう、業者に伝えておいてください。

Q. 近所から、工事でひびが入ったと言われました。

工事の前に、隣の家の外壁などの写真を撮っておくと、工事のせいかどうか確かめやすくなります。言われたら、まず業者に連絡し、対応を相談してください。

解体は、壊す前の準備と、壊した後の登記までがひとつの流れです。まずは上の表を見て、自分がやる所と、業者がやる所に印をつけてください。

壊した後の土地を売るご相談は、株式会社ランドスケープが1都3県で承ります。

出典:e-Gov法令検索「不動産登記法」第57条・第164条/e-Gov法令検索「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」第10条/江戸川区「解体工事等事前周知要綱」/大田区「令和5年10月1日から石綿の事前調査は有資格者が行う必要があります」/長崎地方法務局「建物滅失登記の申請書の添付書類」/箕面市「古くなった建物を取り壊そうと思うのですが、何か手続きは必要ですか」

その他のテーマは不動産コラムにまとめています。

CONTACT

まずは状況をお聞かせください

ご相談内容がまとまっていない段階でも構いません。
状況をうかがい、必要な選択肢を一緒に整理します。

お電話でのご相談も受け付けています(年中無休 10:00〜19:00)

0422-24-7341

株式会社ランドスケープ|東京都三鷹市中原2-20-3