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誰も住まない実家を相続しても、管理が大変そう。「いっそ相続放棄をしようか」と考える方がいます。でも、放棄は一度認められると、原則として撤回できません。この記事では、空き家のために放棄を決める前に、確かめてほしいことを説明します。
このページのポイント
- 放棄すると、空き家だけでなく預金なども含めて、全部を受け取れなくなります。
- 家を売るとき、相続人は判断が中心で、多くは不動産会社と士業の先生が進めます。
- 当社では、家が面倒というだけで放棄するのは、もったいないと考えています。
1. 放棄は「全部を手放す」手続き
相続放棄をすると、初めから相続人でなかったとみなされます(民法939条)。空き家だけ放棄して、預金は受け取る、という選び方はできません。期限は、相続が始まったことを知った時から3か月以内です(民法915条)。亡くなった人の最後の住所地の家庭裁判所に申し出ます。
放棄すると、次の順位の親族に相続が移ります(民法889条)。たとえば子が全員放棄すると、亡くなった人の親(親がいなければ祖父母)に移ります。親や祖父母がいなければ、亡くなった人の兄弟姉妹です。親族に知らせずに放棄すると、後で驚かれることがあります。
相続人から外れる場合と、代わりに相続する人の決まりは、相続欠格・廃除・相続放棄と代襲相続(中級編)で説明しています。
また、放棄しても空き家の管理が残ることがあります。その家に住んでいるなどの場合です(民法940条)。くわしくは「相続放棄をすると土地はどうなるか|管理の義務が残る場合」をご覧ください。
2. 売るときに、相続人がすることは多くない

「家を売るのは大変そう」と感じる方は多いです。当社の考えでは、家を売るとき、相続人は判断するだけで体はほとんど動かしません。値段の調べ、売り出し、買い手との調整は、不動産会社が進めます。名義の変更は司法書士の先生、税の申告は税理士の先生が担当します。
売るときの段階ごとに不動産会社がすることは、売却の流れで説明しています。
ただし、相続人が自分でする場面もあります。売る契約書への署名や、本人確認は、相続人ご本人が関わります。それでも、遠方の方でも郵送などで済むことが多いです。売る流れは、「三鷹市の空き家・相続した家の売却」をご覧ください。
3. 売れにくい家の手放し方
立地などで、売れにくい家もあります。当社では、売りに出すときは、売り主の了解を得て、隣近所にも声をかけるようにしています。可能性は高くありませんが、隣の人が買うこともあります。地方で売るのに苦労しそうな家は、安くても買取業者に出すことを考えます。買取の考え方は、「三鷹市の不動産買取|仲介との違いと、買取が向く場合」をご覧ください。
郊外や地方の家では、市区町村の空き家バンクを使う道もあり、空き家バンクの使い方と、向いている家で説明しています。
土地を国に引き取ってもらう制度もあります。ただし、建物を壊すなどの条件があり、楽な方法ではありません(「相続土地国庫帰属制度|要らない土地を国に引き取ってもらう制度」)。
4. 放棄を考えたほうがよい場合
一方で、放棄を考えたほうがよい場合もあります。親の借金が、預金や家の値段より明らかに多い場合です。この判断は、財産と借金を調べてからにしてください。3か月で決められないときは、家庭裁判所に期間を延ばしてもらえます。放棄するかどうかの判断は、弁護士・司法書士の先生の領域です。
よくあるご質問
空き家の値段が分からないまま、放棄を決めてよいですか。
先に値段を確かめることをおすすめします。不動産会社の査定で、売れるかどうかの目安が分かります(「三鷹市の不動産査定」)。値段を聞くだけなら、一般に相続を受け入れたことにはならないと考えられます。
放棄を考えている間に、家を片付けてもよいですか。
価値のある物を売ったり捨てたりすると、放棄できなくなることがあります。くわしくは「相続放棄の前後にしてはいけないこと|家の片付け・売却・預金」をご覧ください。
兄弟の1人だけ放棄することはできますか。
できます。ただ、遺産分割で「何も受け取らない」と決めるのとは別物です。後者では、親の借金を払う義務が残ります。
出典:e-Gov法令検索 民法(第889条・第915条・第939条・第940条)/裁判所「相続の放棄の申述」
相続放棄は、原則としてやり直せない大事な判断です。この記事は2026年11月時点の民法と裁判所の案内をもとにしています。決める前に、財産と借金をよく調べてください。
具体的な相続放棄の判断は、弁護士の先生にご確認ください。
相続の手続き全体のご相談は、まとめる相続でも受け付けています。
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