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家を相続したけれど、どうするか決められない。そんな方は多いと思います。使い道は、大きく「売る・貸す・住む・そのまま」の4つです。このページでは、4つの比べ方と、貸すときの注意を説明します。
このページのポイント
- 相続した家の使い道は、売る・貸す・住む・そのまま持つの4つです。
- 古い家を貸して、いずれ建て替えたいなら、普通の賃貸は避けます。
- 貸すなら定期借家にし、書面での契約と事前の説明を必ず行います。
1. 4つの選び方を表で比べる

| 売る | 貸す | 住む | そのまま | |
|---|---|---|---|---|
| お金 | まとまって入る | 毎月入る | 家賃が要らない | 出ていく一方 |
| かかる費用 | 仲介手数料・税金 | 修繕・管理 | 修繕・引っ越し | 固定資産税・管理 |
| 手間 | 売るまで | 長く続く | 少ない | 見回りが続く |
| 注意 | 税の特例の期限 | 契約の形 | 兄弟との公平 | 傷み・指導 |
どれが正解かは、家の古さや場所、家族の事情で変わります。まずは表の4行を、自分の家に当てはめてみてください。
2. 売る・住む・そのまま
売る
まとまったお金になり、管理の手間もなくなります。相続した家を売るときは、税の特例が使えることがあります。空き家の3,000万円控除は、「空き家の3,000万円控除|使える条件と2027年末の期限」をご覧ください。売るときの税金の考え方は、「不動産を売ったときの税金|計算のしかたと、税金がかからない場合」をご覧ください。
住む
家族の誰かが住む形です。兄弟がいるときは、公平をどう保つかが課題になります。くわしくは「相続した家に兄弟の1人が住み続けるときの決め方 ― 名義・賃料・費用の分担」をご覧ください。
そのまま
決めきれず、空き家のまま置く形です。固定資産税や管理の費用は、かかり続けます。傷みが進むと、市区町村から指導を受けることもあります。くわしくは「管理不全空家とは|固定資産税が上がる前にやること」をご覧ください。
3. 当社の考え:古い家を普通の賃貸で貸さない
当社は、貸すこと自体には反対しません。ただ、「貸す」を勧めない場合があります。建物が古く、10〜15年以内に建て替えたい場合です。
理由は、普通の賃貸借で貸すと、立ち退きが非常に難しくなるからです。普通の賃貸借では、貸主から契約を終わらせるのに条件があります。「正当の事由」が要るのです(借地借家法28条)。「建て替えたいから」だけでは、認められるとは限りません。借りている人の事情や、立ち退き料なども考えて判断されます。
4. 貸すなら定期借家にする
当社では、貸すなら定期借家にすることをおすすめしています。定期借家とは、更新がなく、期間が来たら終わる賃貸借です。
ただし、定期借家には決まった手続きがあります(借地借家法38条)。
- 契約を書面(または電子の記録)で結ぶ
- 契約の前に、更新がないことを書いた書面を渡して説明する
この説明をしないと、更新がないという決まりは無効になります。つまり、普通の賃貸借と同じ扱いになってしまいます。期間が1年以上なら、終わる前に借りる人への通知も要ります。くわしくは「定期借家契約とは|普通の賃貸契約との違いと、終了の通知」をご覧ください。
よくあるご質問
古い家でも、貸せますか。
貸すこと自体はできます。ただ、貸す前に修繕が要ることがあります。いずれ建て替えたいなら、定期借家をおすすめします。
定期借家だと、借りる人が見つかりにくくないですか。
普通の賃貸より条件が限られる分、家賃を調整することがあります。期間や家賃の決め方は、不動産会社に相談してください。
決めきれないうちは、そのままでもよいですか。
少しの間なら問題ありません。ただ、税の特例には期限があります。いつまでに決めるかは、「親の家を相続した。住まないなら、いつまでに決めるか ― 期限から逆算する」をご覧ください。
この記事は、2026年11月時点の法律と国の説明をもとにしています。制度は変わることがあるので、決める前に最新の情報を確かめてください。
具体的な売ったときの税額は、税理士の先生にご確認ください。
相続の手続き全体のご相談は、まとめる相続でも受け付けています。
その他のテーマは不動産コラムにまとめています。