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「親が元気なうちに、実家を片付けておきたい」。そう考えて動き出したものの、親と口論になる方もいます。生前の実家じまいで一番大切なのは、片付けではありません。この記事では、親が元気なうちに決めておくことを説明します。
このページのポイント
- 一番大切なのは、家を誰が継ぐかを親から決めておいてもらうことです。
- 決めたことは、口約束でなく遺言に残してもらいます。
- 生前の片付けは、無理に進めなくてかまいません。
1. 当社の考え ― 親から話をつけておいてもらう

実家に住む兄弟と、離れて住む兄弟。親が亡くなった後、この2人で家のことが決まらないことがあります。当社では、親が元気なうちに親から話をつけてもらうのが一番と考えています。兄弟だけで話すより、親の言葉の方が受け入れやすいからです。
決めておきたいのは、次の2つです。
- 家を誰が継ぐか
- その代わりに、ほかの兄弟にいくら渡すか
家は現金のように分けられません。1人が継ぐなら、ほかの兄弟にお金で調整するのが一般的です。この分け方を代償分割といいます。くわしくは「代償分割とは|家を1人が引き継ぎ、ほかの相続人にお金を払う方法」をご覧ください。払うお金が足りないときは「代償分割で払う現金がないとき|家を継ぐ人が取れる方法」をご覧ください。
2. 口約束でなく、遺言に残す
親が口で言っただけでは、後で効き目が弱いことがあります。「そんな話は聞いていない」と言われると、確かめようがありません。親の考えは、遺言に残してもらうと安心です。
遺言には、自分で書くものと、公証役場で作るものがあります。自分で書く遺言は、決まった形を欠くと無効になるおそれがあります。形の違いと選び方は「実家じまいとは|何を、どの順でやるか」をご覧ください。遺言づくりの手伝いは、司法書士・弁護士の先生の領域です。
親の子どもには、それぞれ法律で守られた最低限の取り分(遺留分)があります。遺言で1人に多く寄せると、ほかの子からこの取り分を求められることがあります。その判断は、弁護士の先生の領域です。
障碍のあるお子さんがいるときの遺言や遺留分の考え方は、知的障碍のある子に財産を残すときで説明しています。
3. 当社の考え ― 片付けは無理に進めなくていい
生前の片付けは、無理に進めなくてかまいません。当社では、家族の関係を悪くしてまでやることではない、と考えています。親にとって、家の物は思い出そのものです。子が「捨てて」と言うほど、親はかたくなになりがちです。
親が施設に入って家が空いたときに、売るか置いておくかの比べ方は、親が老人ホームに入った家を生前に売るかで説明しています。
親が亡くなった後なら、片付けは業者に任せられます。家族は立ち会って、残したい物を選べば十分です。生前は、家の契約書や図面などの書類を一か所にまとめるだけでも助かります。まとめる書類の一覧は「実家じまいとは|何を、どの順でやるか」をご覧ください。
4. 親の判断力が落ちる前に
親が認知症などで判断できなくなると、家の話は進めにくくなります。本人は家を売る契約ができなくなります。代わりに財産を管理する人を「成年後見人」と呼びます。成年後見人が住まいを売るには、家庭裁判所の許可が要ります。遺言も、判断力があるうちでないと作れません。決めごとは、親が元気なうちに済ませておくことをおすすめします。
親が認知症になった後に家を売る手続きの流れは、親が認知症になった後の家で説明しています。
よくあるご質問
親に「家をどうするか」を切り出しにくいです。
遺言や相続のセミナー、親の友人の話などをきっかけにする方法があります。「もめないために決めておいてほしい」と伝えると、話しやすくなります。
実家に住んでいる兄弟が継ぐのが当然ですか。
決まりはありません。住んでいる人が継ぐ形は多いですが、ほかの兄弟との調整が要ります。親から決めてもらうのが一番です。
生前に家を子の名義にしてもいいですか。
親から子への名義変更は、贈与として税金がかかることがあります。税理士の先生に相談してから決めてください。
出典:民法(e-Gov法令検索)第859条の3・第963条・第968条/国税庁 タックスアンサー No.4402 贈与税がかかる場合
遺言や後見の決まりは、変わることがあります。この記事は2026年11月時点の民法をもとにしています。実際に進めるときは、最新の情報で確かめてください。
具体的な遺言の作り方は、司法書士の先生にご確認ください。
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